2004年06月09日

JFL 栃木SC vs. ザスパ草津 観戦記

栃木SC(ホーム) vs. ザスパ草津(アウェイ)を見てきました。
栃木県生まれ栃木県育ちなので、当然栃木視点です。
前半は間に合わなかったので、後半から観戦。
サッカーを競技場に見に行ったのは、2002年W杯イタリアvs.メキシコを大分で見た時以来です。

栃木は試合前の段階で、3勝5分3敗(16チーム中9位)。
対する草津は、7勝3分1敗(16チーム中3位)。
下馬評では草津の圧倒的有利だが、ホームの利を生かしてどこまで健闘するかが本試合の焦点。

競技場に着くと、小雨がぱらついているので、屋根に覆われた観覧席に多くの人が陣取っている。
どうやら、ホームのサポーターも観覧席で応援している。
一方アウェイのサポーターは、雨にもかかわらずゴール裏での応援。

そう、ホーム側のゴール裏に人がほとんどいないのだ。
栃木の応援には最高側のゴール裏が、がら空き。
雨降っているからだと思うけど。
ゴール裏は特等席なのにね。

今日の競技場は、ゴール裏は芝生となっていて視線が低くなっている。Jリーグ等が行われる大きな競技場では低い視点から試合観戦することが出来ないので、ゴール裏で傘を差して観戦することにする。
人も少ないし、見やすい。

いよいよ後半開始。
前半終了時点で0−1のビハインド。
後半立ち上がり早々に、さらに2点を失い、気がつけば0−3。
早い段階で、とにかく1点返さないと、ずるずるといってしまうよ、これは。
そもそも、後半開始直後に2点追加されるとは。
一番とられてはいけない時間帯じゃないか。

そんな状況にもかかわらず、草津の組織力は高く、サポーターも3点とったチーム状況に、ますます声を高らかに上げている。
これはだめか。
相手側のゴールがよく見える反対側のゴール裏に移った方が、ゴールシーンが見られるかも・・・とか思いつつ、ホーム側のゴール裏にて引き続き観戦。
やっぱね、栃木のゴールを信じたいじゃないですか。
状況は圧倒的にビハインドだけどね。

さて、試合が進んでいくにつれ、徐々に両チームの特徴が見えてきた。
まず、草津は中盤での寄せが早い。
中盤でボールとりまくり。
「もう3点とったし、あとは守りきればいい」という余裕がよい方向に働いて、守備の人数を増やして、焦って攻めてきた栃木のパスをインターセプトする。
それをサイドを効果的に使ってカウンターを多用し、無駄のない攻撃が続く。

逆に栃木は、サイド攻撃を多用するのだが、同じサイドに3人以上流れるため人が重なってしまっている。
そんな状況だから、ボールを奪われると速攻カウンターを食らって、重なった攻撃陣が自陣に戻れず、自陣ゴール前で何度も危険なケースを迎えている。

また、草津は中盤でくさびになる選手がいる一方、栃木はくさびにボールを預けると即座に奪われるというていたらく。
中央はだめだということを察して、サイド攻撃を多用するのだが、ラストパスの精度が著しく悪く、ロビングのボールを中央に挙げてもDFに容易にクリアされてしまう。
また、グラウンダーのパスもことごとくカットされてしまい、完全な草津ペースで試合は展開されていた。

「こりゃあかん、全く歯が立たない、今日はこのまま敗戦だな。」と、次第に思うようになってきた。

そんな憂慮をしながら観戦していると、試合時間が後半20分を過ぎた当たりから、草津の運動量が落ち始めた。
素人目にも明らかなくらい、がっくりと落ちた。
これは栃木側にとって見たら明らかにチャンスなのだが、さすがは現在3位を邁進中の草津。
運動量が落ちた中でも、草津は相変わらず隙のないサッカーをしてきており、崩すきっかけがつかめない。
草津のベンチも運動量低下を敏感に察し、メンバーを順次3人交代した。
しかし、これが適度に保っていたチームバランスを崩すこととなった。

バランスを崩し始めた草津守備体系を、徐々に崩し始める栃木攻撃陣。
そして時は、後半の30分。
栃木は、サイドからのループ気味のセンタリングを挙げ、中央で待っていたFWがヘッドでループ気味にゴール!!!
まるで、「ドーハの悲劇」で後半ロスタイムに食らったゴールのような、ふわっとしたヘッドだった。
GK小島も、ドーハでの松永のように、ボールを目で追うことしかできなかった。
これで「1−3」!!

それまで元気の無かった栃木サポーターも、突如としてそれまでの3倍くらいの声援に変わり、選手の動きも俄然良くなった。

残り時間はあと10分。
2点の余裕がある草津の選手とサポーターは、冷静に次ぎに気持ちを切り替える。

驚いたのは、1点を返し、それまでとは比べものにならないほどよいサッカーに変貌し始めたホームの栃木だ。
先ほどまで、あれほど繰り返していたパスミスが嘘のように消え、中盤で自在に早いパスが回り始め、中盤から相手を崩し出す。
また、くさびになってもボールを失うばかりだった攻撃的MFも、しっかりとボールをはたき始め、攻撃が機能し始めた。

やはり、結果というのはチームに勢いを与える最高のファクタだ。
先日の日本代表の欧州遠征も、結果が出たことによってチームに自信がみなぎるようになっている。

そして、後半40分、栃木攻撃陣は中盤の早いパス回しから中央をえぐり、混戦からボールをゴールに押し込んだ!!
これで「2−3」!!

さらに、その数分後、右サイドのスルーパスによって抜け出したFWが、豪快なシュートをペナルティエリア内からゴール左隅へとシュート。
ゴール!!!
「3−3」!!

あれほど動きの悪かった栃木が息を吹き返し、同点に追いつくなど誰が予想しただろうか!!
息を吹き返すどころか勢いの止まらなくなった栃木は、先ほどまでサイドに押しやられていて全然崩せなかった中央から、素早いパスで崩しにかかり、勝ち越し点を目指す。

それに対し、草津は自失呆然。
そりゃ3点もリードしていたのに追いつかれたわけだから、当然といえば当然。
サポーターの声には既に気持ちが入っておらず、投げやりなものへと変わってしまったのが手に取るようにわかるほど、両チームのモチベーションが対照的に変わった。

気づけばもうロスタイムに突入。
残り時間数分となった状況だが、栃木はスパースになった草津陣内へと攻め込み、再び崩しにかかる。
ここで、何を血迷ったか、機能していた中央からの攻撃ではなく、サイドにボールを振り始めた。

確かにサイドは空間が空いていたのだが、ラストパスの精度は上がっていないのに。
中央から崩せば容易にもう1点はいる雰囲気があったのだが。

結局サイドからの攻撃は実らず、試合終了。
「3−3」のドロー。

欲を言えば最後にもう1点決めて欲しかった。

しかし、後半開始直後に「0−3」になってしまい、内容もモチベーションも散々な中ドローに持ち込んだのだから、ある程度評価して良いだろう。
栃木が決めた後半のいずれのゴールにも鳥肌が立つほど、興奮したし感動した。
また、観戦場所を変えず、栃木のゴール裏で見続けたので、一番ゴールに近い席でゴールラッシュを見られたのが良かった。

サポーターの皆さん、今度は雨が降っていても、屋根の下じゃなくて、ゴール裏から応援しませんか?
その方が、ゴールシーンも鮮明に見れるし、雨の中で戦っている選手とのより一層の一体感を味わえると思いますよ。

投稿者 kazumichi at 23:20: [soccer]

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